投資用ワンルームマンションの売主物件と仲介物件の違いについて

不動産の購入形態は①「仲介物件」、②「売主物件」の2パターンがあります。

これは投資用のワンルームマンションに関しても同じことが言えます。

この違いを理解しない限り、投資用ワンルームマンションの市場や価格の妥当性を理解することはできないと思ってください。

仲介物件とは?その特徴やメリット・デメリットについて

仲介物件とは?

不動産を売りたい方から不動産仲介会社を通して、物件を購入することです。

基本、ネットなどに掲載されているような中古の物件情報はほとんどが「仲介」での取引形態となります

なので、売買代金・諸費用とは別に不動産仲介会社への仲介手数料(物件価格×3%+6万※売買価格によって異なる。)が必要になります。

仲介物件のデメリット

  1. 自己資金が多くかかること
  2. 融資条件が悪くなること

がデメリットです。

また、ローンで購入する際には、投資物件購入の際の資金調達(融資付け)を基本的に自分自身で行う必要があります。

ワンルームなどの区分マンションを購入される方のほとんどは、売主の不動産業者提携の金融機関を使って購入するのですが、この「仲介物件」になるとが提携ローンが使えなくなるわけですね。

しかしながら、売主物件に比べると仲介物件の方が若干価格が安い傾向にあります。

つまり、ワンルームマンション投資には「売主相場」と「仲介相場」で価格の2面性が存在すると考えて下さい。

仲介物件の方が価格が安いなら、例えば、仲介会社の提携金融機関を使って融資を受ければ価格も安くていいんじゃない?と考える人も出てくるかと思います。

例えばワンルームマンション投資の融資でオリックス銀行を使ってらっしゃる方も多いと思いますが、個人で仲介の物件情報を持って、オリックス銀行に直接行って、融資をしてくれ!!とお願いしても融資はしてくれません。

また、仲介会社が持って行っても結果は同じです。

オリックスと提携している売主の不動産会社から持ち込んでください。

と断られるだけだのです。

つまり、提携している不動産会社の売主物件なら、融資しますよ、ってことですね。

逆にいうと、それ以外(仲介)は融資しないってことです。

つまり、仲介で融資を受けて物件を買うのは難しい、ということが分かりますね。

個人の属性が相当良くないと、なかなか融資OKをだしてもらえませんし、運よく融資がOKだったとしても融資条件が良くない場合が多いです。

例えば、金利が高い、ローン年数が短いなど。

また、頭金を20%~30%程度、最初に用意しなければならない場合が多いです。

それとは別に諸費用・仲介手数料ですから、例えば2000万の物件を購入すると考えたときに・・・

・頭金600万(30%)
・諸費用80万程度
・仲介手数料約70万程度

合計750万程度の当初自己資金が必要になります。

それプラス預貯金が今いくらあるのか??などの審査で融資の可否が決定します。

仲介物件のメリット

  1. 融資を使わないなら売主物件より若干価格安い
  2. 好きな立地の物件を自由に選べる

仲介物件で融資を引くハードルの高さは前述した通りです。

しかしながら、現金一括購入であれば融資は関係ないので、売主物件に比べると若干安く物件を購入できるメリットがあります。

また、仲介物件は基本的にネットに掲載されているような物件なので、自分自身でその中から好きな立地の物件を自由に選べるというメリットも存在します。

売主物件とは?その特徴やメリット・デメリットについて

売主物件とは?(イメージ図)

間に誰も入らずに、売主(不動産会社)から直接物件を購入することです。

区分マンションを購入された方は、このパターンがほとんどではないでしょうか?

売主物件のメリット

  1. 融資条件が良い
  2. 瑕疵担保責任を売主に追及できる
  3. 購入時の諸経費が安い

融資を受ける際の金融機関は、売主業者の提携金融機関を使えます。

金利も低く、長期のフルローンで自己資金もほぼ0円で融資を受けることができます。

仲介を挟まないので、仲介手数料もかかりません。

また、売り主が不動産会社なので、瑕疵担保責任も追及できます。

瑕疵担保責任とは、購入した物件に瑕疵(欠陥)があった場合に売り主に「直せ!」と請求できる権利です。

これは購入してから、約2年間と決められている場合が多いです。

仲介の場合は、売主さんが一般のエンドユーザーさんの場合がほとんどですから、この瑕疵担保責任の追及ができないパターンが多いですね。

また、仲介ではないので仲介手数料はかかりません。

つまり、仲介物件に比べれば購入時の諸経費はその分安くなると言えます。

売主物件のデメリット

  1. 価格が仲介物件に比べ高くなる
  2. 物件の選択肢の幅が狭まる

デメリットとしては価格が仲介物件に比べると若干高くなる傾向にあります。

冒頭でも述べた通り、ワンルームマンション投資には価格の2面性が存在するので、その高い方の金額(つまりは売主物件価格)でワンルームを購入することになります。

また、業者が売主になるということは物件の在庫を抱えるということになりますので、自分で立地を自由に選択して物件を購入する、ということが難しくなります。

あくまでその不動産業者が所有している物件の中から購入物件を選択することになります。

しかしながら、このデメリットに関しては、数多くの不動産業者から提案をうけることでより多くの売主物件の提案をうけられますから解決可能です。

まとめ

中古ワンルームに関しての、仲介物件と売主物件の違いは理解できましたか?

売主・仲介ともに一長一短でそれぞれにメリット・デメリットが存在するのです。

もちろんどちらを選ぶかは購入する方の属性や与信、また投資に対する考え方で大きく異なってきます。

どちらが良い、悪いという訳ではありません。

しかしながらこれらの違いを理解できないと、ワンルーム投資を理解することは難しいと言えます。